ワインの値段の違いは何で決まる?
ワインの値段は、数百円で買えるデイリーワインから、100万円を超える高級ワインまで、ピンキリですよね。安いワインと高級ワインの違いはどこにあって、何で決まるのでしょうか?
ワインの価格差は、原材料や製法の違いに要因があります。今回は、ワインの値段の違いについてお伝えしたいと思います。
ブドウの違い
ワインの原材料となるブドウの質は、1本のブドウの樹からブドウ果汁がどのくらい搾れるのかを意味する「収量」によって判断されます。高級ワインは、「剪定」作業が厳しく行われて、一本のブドウの樹になる実の量を減らします。こうすることで、ブドウの樹が地中から吸収した栄養分を、少量のブドウの実に行き渡らせることができるため、質の高いブドウが収穫できるというわけです。
また、樹齢の高いブドウの場合、厳しい剪定を行わなくても、樹になるブドウの実がもともと少ないので、凝縮感あるブドウが収穫できます。
利益を出すために「質より量」を意識して生産されるのが安いワインで、「量より質」を重視して生産されるのが高級ワイン。質の高いブドウを収穫するためには、原価がどうしても高くなってしまうのですね。
製法の違い
ワインの製法は、設備やスタイルも様々ですが、高級ワインはブドウの収穫から醸造まで、丁寧に作業が行われます。ブドウに傷がつかないよう手作業で収穫し、収穫後も大きなトラックで運ぶとブドウが傷つくので、小さなカゴで何度も運ぶといった具合です。
また、樽を使用している生産者も多いですが、樽醸造は温度の管理が難しく、衛生管理にも手間がかかります。これらの手間ひまが、価格に影響を与えます。
熟成期間
安いワインは、長期熟成が可能な場所の確保や、熟成中の管理などのコストをかけずに生産するため、短期間の熟成でステンレスタンクを使用します。
一方で、高級ワインは熟成期間が長めで、樽を使用するケースが多いです。特にスパークリングワインでは、その違いが大きく見られます。
瓶やコルクの品質の違い
長期熟成のポテンシャルを持った高級ワインは、頑丈で厚みのあるものや、底に窪みがある瓶が採用されています。そして、長めのサイズの良質な天然コルクが使われています。コルクは1個当たり数十円~数百円まで幅がありますが、総生産本数でみると、これらのコストの積み重ねがワインの価格に差を生むことになります。
ブランド
ワインのブランド力も価格の上昇に繋がります。「シャンパン」との愛称で親しまれている高級スパークリングワインのシャンパーニュは、スパークリングワインの中でも特に高めの価格で取引されます。また、「バローロ」や「オーパス ワン」などワイン名がブランドとなっているものも価格が高くなります。
また、サッカー選手のイニエスタが所有している「ボデガ イニエスタ」など、オーナーがスポーツ選手や芸能人など著名人であることからブランド化されているワインもあります。
画像引用元:https://www.rakuten.ne.jp/gold/kbwine/special/iniesta/index_rk.html
生産量
高級ワインは、そもそものブドウ果汁が少なく、生産本数が限定されます。例えば、ブドウを凍った状態で収穫・圧搾して造られるアイスワインなどは、典型的な例ですね。人気があって流通本数が少ないワインは、希少価値が高まるので価格が上がります。生産量が少なくて、ブランド力があるヴィンテージ物は、投機対象になるため価格が高騰します。
高級ワインの多くは長期熟成型です。人気のある造り手のワインを購入して、長期間寝かせておくことで、飲み頃を迎えた時には価格がかなり上昇していることも珍しくありません。
人によって”美味しい”の基準は違う
高級ワインを美味しいと感じるかどうか、“美味しい”の基準には個人差があるので、一概には言えません。どれだけ値段が高くても、好みに合わなかったら美味しいとは感じないですよね。あくまでも価格は、ワインを選ぶ時のひとつの目安にすぎません。
ワイン通販のレビューを参考にする
予算と自分の好みに合ったワインを見つけるには、ワイン専門誌での評論家のコメントや、辛口評論家で知られるロバート・パーカー氏のパーカーポイントなど、専門家の評価を参考にする人は多いのではないでしょうか。
私は、他にもワイン通販のユーザーのレビューを参考にしています。レビューに目を通して、ワインの味や香りの特徴や、どんな料理と相性が良かったかなどの情報を参考にするといいですね。
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ワインの値段の違いには、やはりそれなりの理由があります。値段が高いほど美味しいとは限りませんが、実際に飲み比べてみるうちにわかってくる部分もあるのではないでしょうか。TPOに合わせて服を着替えるように、ワインも普段飲みと贅沢をしたい時とで飲み分けして楽しみたいですね。