料理用ワインと普通のワインの違い|赤と白にそれぞれ合った料理とは?

料理用ワインと通常のワインの違い

料理専用のワインがあるのは知っているけどわざわざ買わない、飲みきれず中途半端に残ってしまったワインや、期待していた味じゃなかったワインを適当に使っているという人も多いかもしれません。

みさき

実は、料理用ワインは、料理のために成分が調整されたワインなんです。
料理用のワインは、料理をより美味しく仕上げられるよう、調理時に使いやすくするために特化して品質設計されています。料理の味を引き立たせるために糖分が少なく、アルコール度数が高めに造られているので、開栓後も長持ちするという特徴があります。

普通に飲むために造られているワインは、開栓すると酸化による香りや風味の劣化が進むので、美味しく飲めるのはせいぜい数日間ですよね。料理用のワインは、開栓後も冷蔵庫に保管しておけば、数週間程度は大きく劣化することなく使えます。そして、冷凍保存もできちゃうんです。

たまに使う程度だという人は、製氷器やジッパー付きの袋などに入れて、小分けしてから冷凍保存しておくのが便利でおすすめ。

みさき

冷凍しておけば、半年くらいはじゅうぶん保存できますよ。

料理用ワインにも赤と白がある

料理用のワインにも、赤と白の2種類あります。料理用ワインの赤には、ブドウの果皮の成分が多く含まれているので、お肉が柔らかくジューシーに仕上がります。

料理用ワインの白は、飲む白ワインよりも糖分と酸味がいずれもかなり少なく造られています。なので、魚介類の生臭みを抑えるのにピッタリで、風味豊かに仕上がります。

料理ワインにはこんな効果が

料理用ワインは、一般的な飲む赤ワインにも含まれているポリフェノールの他にも、「クエン酸」「リンゴ酸」「酒石酸」「乳酸」などの有機酸が豊富に含まれています。

みさき

これらの成分には、様々な嬉しい効果があります。

料理への効果

料理用ワインには多くの種類のポリフェノールや、「クエン酸」「リンゴ酸」「酒石酸」「乳酸」などの有機酸が豊富に含まれています。料理にコクや旨み、まろやかさを与えてくれます。

また、肉や魚の生臭みを消してくれるので、肉や魚が風味よく仕上がります。コンポートなどのデザートに使うと、味わいに深みとコクが出ます。さらに、料理の保存性が高まります。

人体への効果

料理用赤ワインにも、飲む赤ワインと同じくポリフェノールの一種「ピセアタンノール」という成分が含まれています。ピセアタンノールには、脂肪細胞の出現や新たにできた脂肪細胞の成長スピードを遅らせる働きがあることが知られています。脂肪を溜め込みにくくしてくれるのは嬉しいですね。

また、料理用白ワインに多く含まれている有機酸には、腸内環境を整える効果があると言われています。自然と便秘を改善することが期待できそうです。

料理用赤ワインに合った料理

料理用赤ワインには、有機酸の一種である「乳酸」が飲む用の赤ワインよりも多く含まれているので、お肉がしっとりと柔らかく仕上がります。牛肉のほほ肉やスジ肉を、赤ワイン煮込みにするのがおすすめです。

また、渋み成分であるタンニンの働きで、鶏レバーや羊肉、ジビエなど臭みのある肉も、下茹でをした後に赤ワインで煮詰めると、臭みがとれて美味しく仕上がりますよ。もちろん、ブリの照り焼きや、イワシのトマトソース煮込みなど魚料理にも使えます。

料理用白ワインに合った料理

料理用白ワインは、飲む用の白ワインと比べて糖分と酸味をかなり抑えて造られているので、魚介類の生臭みを消して、味を引き締め、風味豊かに仕上げてくれます。

「アクアパッツァ」や「あさりの白ワイン蒸し」、「ボンゴレ・ビアンコ」など魚介類を白ワインで蒸したり煮たりする料理がおすすめです。魚介の臭みがとれるだけでなく、コクと旨味が引き出されます。「ブイヤベース」のように、お出汁を楽しむ料理に使うのも良いですね。

白ワインはシーフード料理というイメージが強いと思いますが、白身の肉料理に使うのもおすすめです。例えば、ロワールの郷土料理として有名な「豚バラ肉の白ワイン煮込み」など、ハーブと白ワインの風味が活きた、シンプルな美味しさがたまりません。

まとめ

ワインは飲むだけでなく、料理に活用するメリットもいっぱい。料理に入れることで、ポリフェノールや有機酸などが料理にコクや旨みを与えてくれるので、より美味しく仕上がります。料理用ワインもぜひ使ってみてくださいね。